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一人経理の退職で本当に困るのは、会計ソフトの入力ではありません。 会社のお金の流れ・期限・権限が見えなくなることです。
先に結論です。
経理担当が辞めること自体が問題ではありません。経理担当しか分からない状態が問題です。
中小企業では、経理担当が一人だけという会社も少なくありません。
社長は「経理」と聞くと、会計ソフトへの入力を思い浮かべるかもしれません。しかし実際の経理業務は、入力だけではありません。
| 頻度 | 主な経理業務 |
|---|---|
| 毎日 | 入金確認、領収書確認、振込確認、現金確認 |
| 毎週 | 売掛確認、支払予定確認、請求書発行 |
| 毎月 | 給与資料、会計資料、税理士提出資料、月次確認 |
| 毎年 | 年末調整、法定調書、決算資料、社会保険関連 |
経理担当が辞めるということは、入力する人がいなくなることではありません。会社のお金の流れを把握している人がいなくなることです。
引き継ぎがない時に困るのは、作業そのものではありません。
本当に困るのは、場所・期限・権限です。
つまり、一人経理が辞めた時に最初にやるべきことは、新しい会計ソフトを探すことではありません。会社のお金に関する情報を集めることです。
次の章へ:確認すべき10項目 → ↑ 目次へ戻る一人経理が辞める、または辞めた直後に確認すべき項目は次の10個です。
| No. | 確認項目 | 確認する理由 |
|---|---|---|
| 1 | ネットバンクのログイン・権限 | 支払や残高確認が止まるため |
| 2 | 会計ソフトのログイン情報 | 帳簿や月次確認ができなくなるため |
| 3 | 請求書発行方法 | 請求漏れが売上遅れにつながるため |
| 4 | 未入金一覧 | 回収漏れを防ぐため |
| 5 | 支払予定一覧 | 支払遅延を防ぐため |
| 6 | 給与資料 | 給与支払いが遅れると信用問題になるため |
| 7 | 税理士とのやり取り | 月次・決算・税務処理が遅れるため |
| 8 | 借入返済予定 | 資金繰りを確認するため |
| 9 | 納税予定 | 消費税・源泉税・社会保険料などを忘れないため |
| 10 | 月次スケジュール | 何をいつ処理するか把握するため |
危険なのは「今月はなんとか回ったから大丈夫」と思うことです。経理のミスは翌月、翌々月、決算前に表面化することがあります。
一人経理が辞めた直後は、意外と何とかなることがあります。しかし本当に怖いのは翌月です。
経理は毎日だけで完結する仕事ではありません。月次、年次、決算、納税まで続いています。
一人経理が辞めた後、社長がすべてを抱えるケースがあります。
| 社長が本来やるべき仕事 | 経理を抱えた時に増える仕事 |
|---|---|
| 営業・取引先対応 | 請求書作成・入金確認 |
| 採用・人材育成 | 給与資料確認 |
| 資金繰り判断 | 支払予定管理 |
| 仕組み作り | 資料探し・入力作業 |
社長が経理をやること自体が悪いわけではありません。問題は、社長が経理作業に追われて営業・採用・資金繰り・仕組み作りの時間を失うことです。
経理担当が辞めると、すぐに会計ソフトを探したくなります。しかし、会計ソフトを入れる前にやるべきことがあります。
これらを整理してからクラウド会計ソフトを使うと効果が出ます。順番は「権限」「期限」「お金の流れ」「仕組み化」です。
一人経理が辞めた時、最初に確認すべきなのは会計ソフトではありません。
まず見るべきなのは、会社のお金の流れ・期限・権限です。
請求書、未入金、支払予定、給与、税金、税理士資料、ネットバンク、会計ソフトの権限を確認する。
その上で、引き継ぎ内容を記録し、業務を見える化し、クラウド会計やAIを活用する。
経理担当が辞めることが問題ではありません。経理担当しか分からない状態が問題です。
引き継ぎ、経理整理、クラウド会計を進める時に確認しておきたいツールです。